言ってもやらない人を動かす方法

質問をすればいいです。

おはようございます、店長養成講座の小宮秀一です。

「言ってもやらない」とはよく聞く言い訳です。

しかし、コレ、言い訳になっていません。

なぜなら「どうしてやるまで言わないの?」と言われて反論できますか?

私はできませんが、あなたは?

もし、あなたが良い言い訳を知っていたら、こっそり私に教えてくださいね。

このページを読むと、言ってもやらない人を動かす方法がわかります。

その方法を一言で言うと、言ってもやらない人には質問をすることです。

言ってもやらない人を動かす方法

言ってもやらない従業員を放置してはいけません。

なぜなら、「マネージャーの指示を無視しても何も言われない」となったらモラルが崩壊するからです。

モラルが崩壊したら店作りどころではありません。チームが崩壊して手の施しようがなくなります。そうなったらあなたが立て直すのは難しいでしょう。つまり、あなたが代わるしか、手はなくなってしまうわけです。それは避けたいですよね?

では、言ってもやらない人には何をしたらいいのでしょうか?

やらない理由を聞く

言ってもやらないヤツには「どうしてやらないのか?」を質問します。

たとえば、従業員に朝一番で新商品を出すように指示したとします。それをやらなかったときは次のように質問します。

あなた「新商品を朝イチで展示するように言いましたよね?」
従業員「あ、忘れていました」
あなた「どうして忘れたんですか?」
従業員「朝、忙しかったので」
あなた「何で忙しかったのですか?」
従業員「掃除とか、発注とか」
あなた「最優先でやるように言いましたよね?」
従業員「はい…」
あなた「どうして最優先でやらなかったのですか?」
従業員「それほど最優先とは思っていなかったので」
あなた「最優先と言ったのに、どうして最優先と思わなかったのですか?」

質問攻めにすると、このように最後には矛盾した、むちゃくちゃなことを言い出します。

彼・彼女が信念を持って「言ってもやらないヤツ」でない限り。むしろ、そういうヤツの話には耳を傾けた方がいいでしょう。

一方、信念のない「言ってもやらないヤツ」は次のようになります。

人は矛盾が嫌いです。(ただし、セールスマンは除く)

他人のもそうですが自分の矛盾も許せないモノです。

「最優先と言ったのに、どうして最優先と思わなかったのですか?」

この矛盾を解消するためにはどうしたらいいと思います?

指示された仕事をやるしかないわけです。説教が苦手という人は説教する代わりに質問することをお勧めします。

ただ、質問しすぎには気を付けましょう。私はコレでいい大人を泣かせてしまったことがあるので。用法、用量には十分注意してください。

「やるまで言わない」理由とは?

言ってもやらないことへの対策は、やるまで言うことが第一です。それなのになぜ、ほとんどの店長は、やるまで言わないのでしょうか?

それは、部下に無視されるのが怖いからです。

人は無視されるのは苦痛です。それに本来、店長の言葉は無視されるような軽いモノではありません。それが無視されるのはものすごいショックでしょう。

ましてや何度言ってもやらなかったとしたら?

自分のすべてを否定されるような恐怖を感じるでしょう。したがって、やるまで言えなくても仕方ないかもしれません。

でも怖れることはありません。あなたの部下は、決してあなたのことを無視しているわけではないからです。コレについては、この先を読めばわかります。

「言ってもやらない」のと「やる気がない」はまったく違う

「言ってもやらない」のと「やる気がない」はまったく違う次元の話だと言うことです。

そもそも「言ってもやらない」理由はやる気がないからではありません。人はやるべき仕事があるとき、自分が慣れている仕事からやりたがるものです。慣れている仕事をこなすのに精一杯で、「言われたこと」が後回しになり、挙げ句の果ては忘れてしまうのです。だから言ってもやらないのです。

ほとんどの部下は、店長のことを無視しているわけでも、やる気がないわけでもないです。

つまり、言ったことをやらせるのは次のことに注意すればいいわけです。

1.指示は少なく

10も20も指示してはいけません。売場の人は多くの仕事を掛け持ちしています。そんなにたくさんのコトができるわけがないのです。

やったとしても慣れている仕事しかやりません。

「言ってもやらない」店は、今やっていることが間違っているから売れないわけです。慣れている仕事だけしていたら売上が上がるわけがないのです。

売場が実行可能な仕事はいいとこ1日3つまでが限界だと思います。

2.やり方を教える

指示した仕事が後回しにされる理由は仕事が難しいか、難しそうに見えるからです。

後回しにされないためには、仕事のやり方を教える必要があります。

もちろん、仕事を教えるときも「言うだけ」ではダメです。

仕事を教えるとは

  1. 説明し、
  2. やってみせて、
  3. やらせてみて、
  4. できたら褒めてあげる

と言うことです。

たとえば、「ポイントカードの勧誘をしろ」と言うだけでは誰もやらないです。ポイントカードの狙いを説明し、台本を作ってあげて、練習させ、ロールプレイングさせます。

ここまでやってもまあ、まだやらないでしょうね。普通の人は「断られること」が怖いですからメンタル面のフォローも必要です。ここまで手を掛けてあげて、やっと勧誘し始めるのが普通です。

面倒ですが、やり方がわからないと決して実行されないし、実行されたとしても成果は出ないでしょう。

3.優先順位を付けてあげる

指示する仕事の中には、売場全員で取り組むことと、特定の担当者が取り込むことの二つがあります。

特定の担当者が取り組む仕事は、店長や売場主任が優先順位を付けてあげましょう。

「○○さん、この仕事を最優先で、14時までにやって下さい」

仕事を指示するときは「誰が、いつまで」とできるだけ具体的に行いましょう。

ただ、彼・彼女には今日やるべき仕事があるはずです。その仕事を聞いて、発注などの緊急な仕事は代わりの人を指名します。緊急性の低い仕事は「今日はやらなくて良い」と指示してあげましょう。彼・彼女が最優先で仕事に取り組める環境を用意してあげましょう。

4.言い続ける

最後に、言い続けること、コレが肝心です。

  • やるまで言う
    実行するまで言い続けましょう。
  • できるまで言う
    上手くできるようになるまで言い続けましょう。
  • 続けるまで言う
    身体に染みつくまで、習慣になるまで、言い続けましょう。

言い続けていると最初のうちは「しつこい」というネガティブな反応が返ってきます。しかし、それを越えて言い続けると「うちの店長はぶれない」というポジティブな反応に変わります。

店作りと同じで、徹底することが大事なのです。

クビは最後の手段に!

言ってもやらない部下がパートやアルバイトならクビにすればいいです。理由は、上司の指示に従わないからです。立派な解雇事由です。

ただし、人一人雇うには大変なお金が掛かっています。一人クビにするとそのお金がムダになると言うことです。

コスト削減のためにも、安易にクビを切ってはいけません。クビは最後の手段に取って置いてください。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 言ってもやらない人は・・・癌細胞ですね、
    実行まで余計な工数を割かれます、あまりにもやらないが多い場合切除しないと・・・ほかの社員に感染して仕事が進まなくなります、早いうちに対処した方が良いです。
    仕事とは難題をどうやって実現するかと言うものです。もちろん実現不能なものもあります、然し可能なものもあります、初めから出来ないでは仕事が始まらない。

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