売上アップの王道

おはようございます、店長養成講座の小宮秀一です。

売上アップの王道は、売れない原因を見つけて、それを一つ一つ解決することです。

と言うことはよく書いています。しかし、具体的な方法を書いた記憶がありません。

そこで今回は売上アップの王道の方法を紹介します。

売上アップの王道

売上アップの王道

ところで、なぜ売上アップの王道を書かなかったのだと思います?

いつもは「売れる商品をもっと売る」方を勧めているからです。こっちの方が取り組むのがカンタンで結果も出やすいので。

だからと言って、王道の方法を知らないのも店長の立場としてはどうかと思います。そこで書いておくことにしたわけです。

それは原因を見つけること

売上アップの王道とは、売れない原因を見つけることです。この方法は原因を見つけることがすべてです。なぜなら、原因を見つけることができたら対策は見えてくるからです。

ただし、原因は数値で測定できるモノに限定しなければなりません。そうでないと改善されたかどうか確かめようがないからです。

たとえば、売れない原因が「接客マナーにある」とされたとします。その対策として接客マナー研修を行ないます。

何事もやりっ放しはいけません。必ず結果をチェックする必要があります。効果があれば続ける、効果がなければ止めるという決断をしなければならないからです。

しかし、原因が「接客マナー」ではチェックのしようがありません。チェックできないモノをどうやって効果を見極めればいいのでしょうか?

数字で計測できない「原因」は無意味

たとえば、「接客マナーに問題がある」という理由の100%は「クレームが多い」からです。

だとしたら、原因は「接客マナー」ではなく、「クレームが多い」ことです。

「クレームが多い」というデータを見つけたら、それが原因でオッケーです。「クレームが多い」ならクレームが減ることをやれば効果があるとわかります。

このように単純に考えればいいのに、「クレームが多いと言うことは接客マナーが悪いと言うことだな」と余計な思い込みが入るから話がややこしくなるわけです。だから、安易に接客マナー研修をやる店が絶えないのでしょう。

原因を見つけるときは事実だけに注目することが重要です。事実に対するあなたの考えなど必要ないどころか邪魔なだけです。

つまり、真の対策は接客マナー研修をやることではなく、クレームの件数を減らすことなのです。

事例:売上アップの王道

売れない原因は数値で測定できるモノに限定しなければなりません。逆に言うと、原因を特定するためにはデータが必須です。データがない場合はデータを集めるところから始めなければなりません。

王道の方法で時間が掛かるのはココなのです。

たとえば、「クレームが多いことが売れない原因」と特定するには次のステップが必要です。

クレームの定義

まず、クレームの定義を決めます。なぜなら、人によってクレームの定義が違ったら、いい加減なデータしか集まらないからです。

私の場合は、お客様から指導されたことはすべてクレームとしました。したがって「○○を置いてくれ!」もクレームです。

集める情報

次に、クレームに関するどんな情報を集めるかを決めます。

私の場合は次の情報を集めました。

  • クレームが発生した日時
  • クレームの原因となった事由が起こった日時
  • クレームの内容
  • クレームの原因となった担当者
  • クレームを受け付けた担当者とその対応
  • クレームを解決した担当者
  • どのように解決したか?

担当者が情報を隠蔽してしまわないように、「このデータを集めるのは個人の責任を追及するためではない」ことを繰り返し、明確に言った方がいいでしょう。

そもそも店長だけがクレームを処理しているわけではありません。担当者レベルで解決しているクレームがたくさんあるはずです。

「売れないのはクレームが多いから」と特定するためには、すべてのクレームを報告してもらわなければならないです。

集計期間

クレームが多いというならデータは10件や20件では足りません。商戦を含む、3か月はデータを集めるために費やさなければなりません。

時間は掛かります。しかし、コレだけの情報が集まれば、「クレームを減らすには何をすればいいか?」が見えてきます。

まとめ

売上アップの王道とは、原因を見つけて、それを解決することです。ただし、原因は計測できるものでなければなりません。なぜなら、計測できるものは必ず改善できるからです。

コレが売上アップの王道です。売上アップのために、1年以上時間を掛けることができるなら、この方法をお勧めします。「そんな時間はない」のなら、売れる商品をもっと売る方が最適です。

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