あなたは店作りの基本を知っていますか?

店作りに難しいことは一切ありません。

誰もが知っている基本を徹底すれば必ず売れる店にできます。売れないのは基本ができていないか、基本のレベルが低すぎるのです。

え?どうしてそんなことが言えるのかって?

それは、小売の経営者は店作りについて、みんな同じことを言っているからです。

売場をきれいにしろ、売れ筋を売れ、お客様ファーストで考えろ等々。

カリスマと呼ばれる、セブンイレブンの実質的創業者、鈴木敏文氏も、経営者失格の烙印を押された、ダイエーの中内功氏も同じことを言っています。

コレってどういうことだと思います?

要は売れるかどうかは社長の言うこと、つまり、基本を徹底できるどうかに掛かっていると言うことです。

あなたは店作りの基本を知っていますか?

あなたは店作りの基本を知っていますか?

店作りの基本とは何でしょうか?

あなたはわかりますか?

そもそも基本を知らなければやりたくてもできません。

恥ずかしながら、私は店長になったばかりの頃、店作りの基本を知りませんでした。

私が初めて店長に指名されたのは’95年の9月末のことです。新店の店長でした。開店は11月3日。準備期間はわずか1ヶ月。できているのは器だけで、何を置くかについてはまったく手つかずでした。

それも不安でしたが私にはもっと不安なことがありました。私はモノを売ると言うことには多少の自信はありました。しかし、店長の立場で、ゼロから店を作るのは初めてでした。私は店作りの基本を知らなかったのです。

そこで上司、先輩、コンサルタントなど、私より知っていそうな人に聞いて回りました。

知っていそうな人に聞いてみた

「店作りの基本って何ですか?」

すると驚くことに、聞く人によって店作りの基本は違っていたのです。

たとえば、経営企画室の人は「店作りの基本はマーケティングだ」と言いました。

「お客が誰かもわからずに商売はできない」。

彼からは、カスタマーバリュー、セグメンテーション、ターゲティング、USP、4Pと言った、「マーケティングの基本中の基本」を教えてもらいました。

コンサルタントは「店作りの基本は経営数値だ」と言いました。

「儲かっているかどうかもわからずに商売はできない」

彼からは経営数値の基本中の基本、損益計算書の読み方を教えてもらいました。

営業本部の人は「特売品を売りまくれ」と言いました。

「特売品は安いから売りやすい。特売品を売って売上を作れ」。

彼からは特売品の売り方を教えてもらいました。

他にも何人かに聞きましたがみんな言うことが違いました。

どうして人によって違うのか?

どうして聞く人によって店作りの基本が違うのでしょうか?

それは店作りがたくさんの要素で構成されているからです。集客、チラシ、ダイレクトメール、品揃え、売場(レイアウト、陳列、展示)、接客、マネージメント、従業員教育、経営数値、販売技術などなど。

それぞれの要素に専門家がいて、人によって得意分野が異なります。だから聞く人によって基本が違うのです。

それでも、質問してしっかり答えてくれる人はまだましです。ひどい上司やコンサルタントになると、あとから「それが基本」と言い出すから厄介です。

売場が汚いと「売場をきれいにするのは基本」と文句を言います。だったらなぜ最初から「売場をきれいにしろ」と言ってくれないのでしょうか?

そう言うと「そんなことも知らないのか!」と呆れられます。かと言って「他にどんな基本があるのですか?」と聞いても答えてはくれないです。曖昧なことを言って逃げるか、「お前、舐めてんのか!?」とブチ切られるかのどちらかです。

なぜ答えてくれないのだと思います?

たぶん、本当は彼らも基本を知らないからです。だって、知ってたら最初に教えておけばいいのですからね。

こうなると困るのは私たちです。

店作りの基本を知りたくても、知識が得意分野に偏っているか、本当は知らないのに知っているフリをしている人しかいないのです。

私たちはどうすればいいのでしょうか?

「どうすればいいんだ?!」と途方に暮れる?

「どうせ、あんたも知らないんだろ?!」とブチ切れる?

いいえ。もっといい方法があります。

私は人に聞くのを諦め、自分で見つけることにしました。

取っかかりは店作りの3要素、商品、売場、人です。なぜこの3つなのかというと、店とお客様が直接接するからです。

ただ、「この中に基本があるはず」と思ったものの、スグには検証できませんでした。

基本なんか関係なく売れる

なぜなら、私の店長1年目はWindows95が発売された年だからです。私の店の開店は11月3日。Windows95が発売される1ヶ月前でした。

その時は、店作りの基本なんかまったく関係ありません。商品さえあればいくらでも売れました。お客様がパソコンを買いたがっていたからです。

私が気をつけていたのは、商品を切らさないようにすることだけでした。

なんと楽な商売なのでしょうか。

でも、「楽なことは続かないもの」と相場が決まっています。2年目は前年の7掛けまで落ち込んでしまいました。

2年目に売上が落ち込んだ理由

理由はカンタン、基本がまるでできていなかったからです。

売場は荒れ放題、切らしてはいけない商品が欠品し、新商品が入っても倉庫に2日置きっぱなし、陳列台は商品より棚板が目立っているのがあったり、逆に、詰め込みすぎて取り出せない商品もあったりしました。

と偉そうに書いてますが、偶然店に来た、学生時代の友人に言われてようやく気がついた始末です。

それまでに私は商戦を2つムダにしていました。私は再び基本に戻らざるを得なくなったのです。

私は店作りの最低限の基本だと思うことを、8つ選び、そのうち4つに取り組みました。

なぜ8つ全部やらなかったのか?

やらなかった4つは「人」に関するだからです。私は人には恵まれていたからです。

4つの基本を徹底したところ……

4つの基本を徹底して1ヶ月後。前年割れの幅が数ポイントですが小さくなりました。

手応えを感じた私はさらに4つの基本を徹底しました。そして基本の徹底をはじめてから6ヶ月後の3月。ついに前年を上回りました。

なぜ、基本の徹底で売上が上がったのでしょうか?

その答えはこちらにあります。

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