大久保さんから「うちの店には一人だけ別次元の販売員がいます。あまりにすごすぎて彼の扱いに困っています」と言うメールを頂きました。
彼がどのくらい別次元かというと、店の売上の50%以上を彼が売り上げているそうです。もちろん、「販売員が二人だけ」というわけではなく、残り50%は6人で売り上げているとのことです。
別次元の販売員とは店長養成講座流に言うとスーパーセールスマンと言うことですね。確かに、こんなヤツがいたら扱いに困るでしょう。
なぜ扱いに困るのか?
なぜ扱いに困るのかわかります?
それは、彼を気持ちよく働かせないとダイレクトに売上に響くからです。
彼が辞めたら売上を失うだけではありません。接客販売の場合、お客は店ではなく、販売員に付きます。つまり、彼が辞めたら彼のお客様まで失ってしまうのです。
人を気持ちよく働かせるには、お金か、立場かのどちらが必要です。
それでも、たとえば、彼に販売員の教育係という立場を与えたら90%の確率で失敗するでしょう。彼の売り方がセールスの基本に近いモノならうまく行きます。
しかし、私が知る7人のスーパーセールスマンのうち、基本に近い売り方をしていたのは一人だけでした。他の連中はことごとく基本を逸脱していました。あるスーパーセールスマンはお客様に質問する隙を与えないで話し続けました。
それでダントツの売上を上げていたのです。
こんなの口べたな人には不可能です。
彼らの売り方は、彼らの個性に依存した方法なので真似できないのです。
真似できないのですから、彼を販売員の教育係にすることはできないです。
天才は真似できないのです。
マネージャーにしてみる?
では、無難にマネージャー職を与えてみます?
それも問題です。売る天才はコミュニケーションスキルに問題を抱えている人が多いからです。
売る天才とは、人を動かす天才のはず。しかし、彼らはお客様は動かせても、どういうわけか部下や上司を動かすのは苦手です。どうもスーパーセールスマンはセールスに特化した才能のようです。
では、スーパーセールスマンはどのように扱えばいいのでしょうか?
給料を上げてやりなさい
やはりお金で報いるのが無難でしょう。部下の給料については、直属の上司であるあなたには意見する権限があります。
私は二人の上司に給料を引き上げてもらったことがあります。もちろん、定期昇給とは別に、です。また、私自身も二人の部下の給料を「上げてくれ」と言って上げさせたことがあります。
給料が上がるのももちろんうれしいですが、上司に評価されるのはもっとうれしいです。それも口だけで評価するのではなく、給料にまで反映させてくれたのです。
「この人のために頑張ろう」と思わない方がどうかしています。コレであなたには強力な味方ができるわけです。
その価値がある人の給料は上げるように進言して下さい。
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