売れる売場レイアウト

売場レイアウトの目的はホットスペースを最大化することです。

ホットスペースとは売場の中で目立つ場所のことです。なぜ、ホットスペースを最大化するのでしょうか?

それは他の場所に置くより、ホットスペースに置いた方が売れるからです。ホットスペースを増やすと、その分だけ売り込める商品が増え、売上が上がる可能性が高くなるからです。

そのホットスペースには2つあって、どのようなレイアウトでも存在する場所と、レイアウトによって作れる場所があります。

2つのホットスペース

2つのホットスペース

どのようなレイアウトでも存在する場所は次の通りです。

  1. 店頭
    店頭には店内より多くの人が通行しています。売る場所としては難しい場合もありますが、もっとも多くの人に商品を見せることができます。
  2. エントランス・スペース
    エントランス・スペースとは出入口を入ったすぐの場所のことです。来店するお客様は必ずココを通ります。
  3. 主通路沿い
    主通路は店内で一番通行量が多い場所です。
  4. レジ廻り
    買物をするお客様は必ずレジを通ります。

これらに共通するところはわかりますよね?

そうです、すべて通行量の多い場所です。通行量の多い場所に配置すれば人の目に触れる機会が増えるというわけです。

一方、レイアウトによって作れるホットスペースは次の2つの条件を満たす場所です。

  1. 正面や進行方向など、自然にお客様の視線が行く場所
  2. 90~120センチの幅で、他とは独立した場所

このような場所(ホットスペース)を数多く作るのが売場レイアウトの目的です。

ホットスペースを増やすには?

ホットスペースを増やすにはどうしたらいいのでしょうか?

お客様により多くの売場を見てもらうことです。より多くの売場を見てもらえれば、より多くのホットスペースを設けることができます。

お客様により多くの売場を見てもらうにはどうしたらいいのでしょうか?

何よりもまず、売場の奥まで足を運んでもらうことが重要です。売場の奥まで足を運んでもらえば、単純に考えて、より多くの売場を見てもらうことができます。

では、売場の奥まで足を運んでもらうにはどうしたらいいのでしょうか?

そのためには、売場の奥まで続く、広くてまっすぐな通路を1本設けることです。この通路を主通路と言います。主通路は店内で一番広い通路である必要があります。

主通路の幅は、売場面積が40坪未満の場合、お客様が2人並んで歩ける120センチ、それ以上の場合はお客様が3人並んで歩ける180センチ、400坪を越える場合は210~240センチ確保して下さい。

商品を置くスペースを確保したいあまり、主通路が120センチ以下になるのはお勧めできません。なぜなら、すれ違う時に触れたり、ぶつかったりするからです。コレは決して気持ちのいいことではありません。お客様は不快な思いをしてまで売場の奥に足を運んではくれないです。このような不快な売場では売場の奥がデッドスペースになってしまいます。ホットスペースは入口付近だけ。何とも効率の悪い売場のできあがりです。

「広い通路を作っても売れなかったんだけど?」

それは広い通路を作る理由を勘違いしているからです。何を勘違いしているのでしょうか?

広い通路の勘違い

それは売場の奥まで続く、広くてまっすぐな通路を作る理由を勘違いしているからです。何を勘違いしているのでしょうか?

売場の奥まで足を運んでもらうには「見通しの良い売場にすべし」という勘違いです。売場の奥まで続く、広くてまっすぐな通路を作るのは、見通しを良くするためではありません。

お客様は、見通しが良くなった程度ではわざわざ売場の奥まで歩いてくれません。売場の奥まで続く、広くてまっすぐな通路を作るのは、そんな大それた理由ではありません。ただ、売場の奥まで歩きやすくするため、それだけです。

見通しの良い売場の致命的な問題

にも関わらず、すべての通路を「売場の奥までまっすぐ」にするレイアウトをよく見かけます。

このようなレイアウトです。

このレイアウトでは「売場の奥まで続く、広くてまっすぐな通路」が1本と、「売場の奥まで続く、まっすぐな通路」の2本だけで構成されています。

このレイアウト、見通しはいいです。どの通路も売場の奥まで見通せます。しかし、このレイアウトには致命的な問題があります。

居心地が良くないです。なぜなら、売場のほぼすべての場所が、店の前を歩く人、店に入ってきた人から丸見えだからです。他人の視線を感じるのは気持ちいいものではありません。

居心地が良くないと?

居心地が良くないとどんな問題があるのでしょうか?

お客様が売場にいる時間(滞留時間)が短くなります。お客様の滞留時間が伸びるほど買上点数は増えます。

買上点数が増えると売上が増える店なら居心地の悪さは問題です。その場合は、店の前を歩く人、店に入ってきた人、店員の視線から隠れることができる場所を作りましょう。

一方、買上点数を増やすより、お客様の数を増やした方が、売上が増える店もあります。その場合は、居心地の悪いレイアウトでも問題ないと言えます。

一般に、客単価が1万円未満の店は滞留時間を、1万円を越える店は客数を増やすほうが売上は上がります。

この辺りは自分の店の状況を調べて取り組んで下さい。

調べる時間がない、または調べるのが面倒な場合は、居心地の良さを選んだほうがいいでしょう。

居心地の良いレイアウトとは?

図のレイアウトを居心地の良いレイアウトにするにはどうしたらいいのでしょうか?

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